記録⑭:9月5日、2023東京編顔合わせ
2023東京編メンバーの顔合わせ。
この写真を撮ってくれたのは東京編の運営を一緒にやってくれる原口さとみさん。
そして、出演俳優の、有吉宣人さん、安東信助さん、里内伽奈さん、端田新菜さん、平野鈴さん。この日は朝も早くから渋谷のミヤマカフェに集合。
今回の企画は、俳優さんに「あなたにこの役をお願いしたいのです」という声のかけ方をしなかった。わたし→俳優という関係になるのは違う、と思った。
そこで、「戯曲を見つめて言葉を交わすという機会に参加しませんか?」と声をかけた。これなら、わたし→戯曲←俳優 となる。戯曲を真ん中に置きたかった。
誰がどの役を読むか、というのは厳密に言えば重要ではない。
登場人物は二十代後半女性だけれど、そもそも集まった人たちはその通りではないので、役と俳優に距離があって良い。
とはいえ、この日の顔合わせの前に、なんとなくこの組み合わせかなあ、という配役案を事前に提案した。
さやー里内伽奈 しずかー安東信助 あさこー平野鈴
ゆうこー有吉宣人 まきー端田新菜
違ったらまた考えよう、と言って、この日実際に一度試しに読んでみたけれど、
満場一致で、この配役がちょうどいい、となった。
10年前の戯曲に触れたそれぞれの手触りから言葉を交わすことが目的で、戯曲が触媒として機能することを願っている今回は、演出家が持ち込んだ青写真に向かって稽古していく形ではなく、擦り合わせの稽古はせずに、俳優それぞれが準備してきて初めて合わせる時間にするのがいいだろうと思い、あえて“リーディングセッション”と呼び、稽古ナシをうたった。
でも、これは気を付けないと単なる準備不足と紙一重。
何を大事にしてひらく場で、そのために何を準備せず、何を準備すべきかについて皆で話した。
「リーディングセッションのあとのクロストークをどういう時間にしたいかによるんじゃないかなあ?」
と、有吉さんが言った。
そうだ。リーディングセッションがメインのアフタートークではなく、むしろクロストークのためのリーディングセッションだ……!
当日までのそれぞれの準備について話し、
「ここは、どう解釈するんだろう? っていうこととか、もうすでに話したいこといっぱいあるけど、これは当日まで取っておこう……」
と言いながら別れた。
今回の座組は、皆さん、言葉を語ること、誰かの話を聞くことにとても真摯なメンバーだなあ、と思う。
そして、なんだかバラバラ。
それがとても良いなあ、と思った。
記:藤原佳奈
▼東京編企画詳細・ご予約
9月17日(日)@三茶PLAYs
『夜明けに、月の手触りを』から、展~2023東京編~
【お知らせ】『夜明けに、月の手触りを』から、展 ~2023 東京編~ - 「夜明けに、月の手触りを」から、展
『夜明けに、月の手触りを』リーディングセッション+クロストーク
出演:安東信助 有吉宣人 里内伽奈 端田新菜 平野鈴
進行:藤原佳奈 運営:原口さとみ