「夜明けに、月の手触りを」から、展

【「夜明けに、月の手触りを」から、展】はじまりから、その日までの軌跡

『夜明けに、月の手触りを』から、展


『夜明けに、月の手触りを』から、展

2023年10月13日(金)~15日(日)
OPEN 13時~21時半 ※15日のみ20時半まで
会  場    犀の角(上田市中央2丁目11-20)
展示入場無料 ※上演イベント時間の入場は有料となります

『夜明けに、月の手触りを』は、30歳を目前にした手触りを残しておこうと、
2013年に当時26歳の女性が書いた戯曲(演劇の台本)です。
女性やジェンダーをめぐる言葉が目まぐるしく変化したこの10年。

「10年前の手触りを書き留めた言葉に、今、様々な人が触れてみると、どのような言葉が交わされるだろう」という関心から、

今年7月から、性別年齢問わず人が集い、戯曲に触れたそれぞれの手触りを聞き合う場(『ここに、台本がある』)が、上田市の犀の角をはじめ、松本、東京、オンラインなど様々な場所でひらかれました。



フィクションを真ん中に置いて紡がれた言葉は、ジェンダーに対する価値観の変化や、東京との距離、結婚・子育てについての葛藤、家族との関係など台本と紐づいた話題でありながら、それぞれが感じてきた切実な声でした。

今回、上田市犀の角で3日間開催する【『夜明けに、月の手触りを』から、展】は、
これまで交わされた言葉や声を拾い集めた展示と、
『ここに、台本がある』参加者が対話から創作した演劇の上演、
そして、来場者とともに新たに言葉を交わす時間です。

展示は入場無料で、会場にあるものは全て、触れたり、聞いたり、読んだりできます。

珈琲を飲みながら台本を読んでみたり、誰かの声に触れてみたり、
また、近くにいる誰かと言葉を交わしてみたり、
来場した方にとって、過ごしやすい居心地を見つけていただければと思います。

フィクションを起点に、さまざまな角度から照らされ浮かび上がる、それぞれの言葉。
わたしたちの社会の変化、現在地を見つめ、
今ある言葉を、ただ、真ん中においてみる。


(10月7日追記情報)
展示イベント期間中、犀の角はカフェ営業をしています。
今回のイベントに合わせたオリジナルメニューの軽食もあります!


■上演イベント 

『夜明けに、月の手触りを』から

台本を読んで言葉を交わした『ここに、台本がある』参加者と共に、対話から創作した演劇の上演と、来場者を含めたクロストーク
期間中、毎日一回開催します。

上演イベント時間
10月13日(金)18時~21時
10月14日(土)17時~20時
10月15日(日)15時~18時
[イントロダクション30分+演劇上演60分+クロストーク90分]
のスケジュールで予定しておりますが、当日若干前後するかもしれません。
上演イベント時間は日によって違いますので、ご予約の際お気をつけください。

出演・演出 伊藤聖実 丸山風音 三村昌子 渡辺瑞穂 ほか
構成・演出 藤原佳奈

上演立ち会い料(選択制)
2,500円 or 4,500円 or 10,500円
ご自身の関心や懐事情に合わせて、選択ください。
料金による内容の違いはありません。

ご予約はこちらからお願いします!
予約フォーム▶https://forms.gle/LLbpQCemnfMu17gY8

お問い合わせ yoakenitukinotezawariwo@gmail.com /  070-4002-5458

 

 

■『夜明けに、月の手触りを』から、展とは?
企画の流れをまとめたパワーポイント

『夜明けに、月の手触りを』から、展のイントロダクション.pptx - Google スライド



(チラシ裏面にも掲載、交わされた言葉の断片)

「今50代だけど、ちょっと前に、子どもいなくて共働きのDINKsって言葉、流行ったでしょ。それがカッコイイみたいな。今は子ども持たないっていうか、持てない、だよね。」

 

「ここの夢の台詞読んでバクバクしたわー。よく見る夢があんねんけど、お母さん!ってでっかい声で呼んでて、あ、ちゃうやん、わたしがお母さんやん、って気づく夢なんやけど。それ思い出した。お母さんについて、なんか思ってんのかなあ。」

 

「30歳になったとき、頂上に登ったようなすがすがしさがあったんですよ。やったぞー!って」

 

「女性で建築家ってことで、大目に見られるけど一人前としては扱われてない、っていう。周りの職人さんも監督さんも男性の世界だから。だから良い図面書いて説得する。それが救いでもあるなって思う。モノが真ん中にあるってことが。」

 

「男性は今、加害者になりたくないっていうのは、やっぱりありますよ。どこで間違うか分からないので。怖いですよ。」

 

「世代のことで言えば、わたし今25歳ですけど、わたしたちの世代はもう進んでるというか、学校はジェンダー平等な感じで、特に違和感なくて。でも、学校の外に出たら、あれ?って。ギャップがあるって感じですね」

 

「2013年ってこれがリアルだったんだ……もしこれが実際に起こったら簡単に炎上するよなと思うシーンがいくつもありました。 「お前がナースだったらいいのに」っていう先輩とか。この声を、男性である僕が読んだら、馴染んだ感じと気持ち悪い感じの両方がありそうで、うすらさむい……。その台詞を、言えてしまいそうな自分がいて怖いというか。」



宣伝美術:大沢夏海 画:浅見二加 照明:伊藤茶色
協力:一般社団法人シアター&アーツうえだ 100人の本屋さん EIKA studio

三茶WORK 三茶PLAYs 信州大学人文学部 松本市教育委員会
有吉宣人 安東信助 里内伽奈 端田新菜 平野鈴 原口さとみ 坂口彩夏 伴朱音
企画:藤原佳奈
主催:『夜明けに、月の手触りを』から、展 


[企画者 プロフィール]

藤原佳奈
演劇家。身体と言葉の結び目を手掛かりに、わたしたちのはたらきを見つめ、場をひらく。能楽堂や、取り壊し直前のアパート、居ぬきスナックなど、様々な場所で「劇場」の機能を思考し、実践を重ねてきた。2023年現在、松本市に居住。


とよはし芸術劇場主催 ⾼校⽣と創る演劇『Yに浮かぶ』脚本・演出(2020)https://www.youtube.com/watch?v=hZz0umBvX2U

神奈川県主催 分⾝ロボットOriHimeプロジェクト『星の王⼦さま』脚⾊・演出(2022)https://www.youtube.com/watch?v=Zkr01dPUivg&t=1891s